日本は特殊かも?世界の避妊方法って?

赤ちゃんが欲しいと願う女性がいる一方で、望まない妊娠で悩む女性がいます。

結婚して愛するパートナーとの間に赤ちゃんを望むとき、
不幸にして中絶しなければならなかった経験がカラダやココロに影響を与え、不妊の原因になってしまうこともあります。

自分の体は自分で守る・・・そのために避妊の知識は大切です。


●大きく違う世界の避妊方法

避妊といえば、まず思い浮かぶのがコンドーム。日本ではコンドームによる避妊が40.7%と、一番選ばれています。

実は日本は世界でも香港に次いで、 断トツにコンドームに偏っている、世界ではちょっと珍しい国なのです。(world contraceptive use2009年の資料より)

フランス、イギリス、スウェーデン、イタリア、オランダ、アメリカなどの欧米諸国では女性によるピルの服用が一般的。

特にフランスではピルでの避妊が43.8%であるのに比べ、コンドームは4.7%しか使われておらず、ピルによる避妊が圧倒的に多いのが特徴です。

隣国である中国ではピルやコンドームよりも女性の避妊手術が33.1%、IUD(避妊リング:子宮内に器具を装着し受精卵の着床を防ぐ)の使用が39.6%と多くなっています。

韓国ではそれに加えて、男性の不妊手術も15.7%と広く行われておりピルの使用は非常に少なくなっています。

ブラジル、インド、ウズベキスタン、ドミニカ共和国などでも女性の避妊手術やIUDが多く、
南アフリカやニカラグア、インドネシアなどでは皮下インプラント式避妊法(腕の内側などにホルモン剤の入った細いプラスチック容器を埋め込む)が多く普及しています。


●男性が主体?女性が主体?考え方で差が出る避妊法

欧米やその他の国ではコンドームとともにピル服用や女性避妊手術、器具の装着などが当たり前に普及していますが、
これらはすべて女性の側による積極的な避妊法です。

女性の権利を認める欧米諸国ではそもそも性や妊娠に対する考え方が日本や韓国とは異なります。

たとえば望まない妊娠をした場合、日本や韓国では「妊娠した以上は産むべき」あるいは「母体に害がある場合には中絶するべき」などの意見が多いのですが、
スウェーデンやフランスなどでは「中絶は女性の権利として認められる」とする考え方が圧倒的です。

男女同権意識の高いスウェーデンでは恋人同士が合意の上でセックスをしても女性の意志に反して男性が避妊具装着を嫌がった場合、
性的虐待として訴えらえる可能性もあるそうです。

妊娠・出産が女性だけに与えられた恵みである一方、性交渉においてリスクを負うのも女性です。

イギリスでは無料でピルが手に入り、年ごろになると誰もがピルの服用を考える生活習慣が根付いています。

宗教上の理由や男性優位の歴史的な背景などから、中絶を認めない人が多い国もありますが、
日本のようにそうした背景が極めて少ないにもかかわらず、女性の主体的な避妊が少なく、
中絶しなければならない場面で苦悩する女性が多いことは考える必要がありそうです。

加えて「男性に嫌われたくないから」「本当の愛情の証だから」という理由で女性自ら避妊をしないケースがあることも考えなくてはいけない問題です。


●ピルって安全なの?コンドームのメリットは?

一昔前、日本は中絶大国と言われていました。しかし、最近ではピル主体で避妊をしているイギリスなどの欧米での中絶件数が増えている現状があります。

背景には、処方箋がないとピルが買えない日本と違い、正しい服用法などの説明がないままピルを服用し、
結果的に妊娠してしまう女性が多いからだと言われています。

コンドームによる避妊成功率は正しく服用しなかったピルの場合よりも圧倒的に高く、
それによって日本の中絶件数は安定的に抑えられているというデータもあります。また、感染症のリスクを大幅に少なくする効果は絶大です。

しかし、正しくピルを服用した場合はコンドームよりも避妊率は高く、安全でより確実な方法と言えます。

また、ピルには生理周期の安定、生理痛や生理時の出血量の減少、卵巣がん・子宮内膜症・子宮体がん発症の減少、ニキビの改善などといった副効用もあります。

ただ、数としては非常に少なく症状も軽いのですが、中には不正出血や頭痛などの副作用を起こす人もいるので、服用には必ず医師の指導を受けましょう。


●もっと考えたい積極的な女性の避妊意識

コンドームとピルを併用すれば避妊の成功率はより高まります。

女性が望まない妊娠・出産のリスクを軽減すべく積極的に女性が主体的に避妊を考えることは、決して恥ずかしいことではありません。

「妊娠なんて私は気をつけているから大丈夫。」と甘く考えてはいませんか?

中絶は女性のココロやカラダに大きな負担がかかります。

パートナーと避妊について話し合うことは、結果的に男性側にも性に対する意識を高め、女性の体を大切に考えてくれるきっかけになるでしょう。

避妊を男性任せにしない・・・そんな意識が求められています。