ほぼ100%避妊できる「パイプカット」とは?

「パイプカット」の名前を聞いたことがある人はおそらく多いでしょう。パイプカットは男性が行う避妊方法で、コンドームや膣外射精などと比べると避妊の成功率はほぼ100%です。

女性にはなかなか知る機会の少ないパイプカット。今回はパイプカットについて具体的に解説したいと思います。


●どんな男性におすすめ?

日本における避妊方法の第一位はコンドームです。しかし、コンドームでは装着方法のミスが起こるリスクもあり、妊娠の可能性をゼロにはできません。

パイプカットの正式名称は「精管結紮手術(せいかんけっさつしゅじゅつ)」。精子が運ばれる管を切断し切り離す手術です。

そのため、これまで精液に精子が混ざって射精されていたものから精子が含まれなくなり、ほぼ100%妊娠の心配はなくなります。

ただし、ゼロにはなりません。約2,000人に1人の確率で妊娠するという調査結果もあります。

子育ても終わりパートナーと話し合いをして、もう子どもを作る必要がなくなった男性におすすめの安全で確実な避妊方法です。


●痛そうな名前だけど、実は簡単な手術

精子を出す管は陰嚢の中にあります。パイプカット手術はメスで切り開くのではなく、小さな穴を開けてそこから精管を引っ張り出して切除、両端をシールして塞ぐ、というもの。

麻酔は局所麻酔だけでOK。入院の必要もなく、日帰りで実施できる医院が多いそう。手術時間は約30分と短めです。

手術方法は医院によって異なりますが、局所麻酔で手術に関わる痛みは少ないと言われています。手術後に精子がいないかの確認のための検査を行い、終了となります。主に泌尿器科で行われます。

性生活も手術前とまったく変わりません。パイプカットしたからといって精液が無くなるわけではなく、見た目はまったく同じで、射精もできます。

精子が含まれていないということ以外、これまでと何も変わりません。諸外国では保険対応になっている国があるほど、ごく一般的な避妊手術なのです。


●避妊の効果はいつまで続く?

いちど切り離した精管から精子が出ることはなく、避妊効果は永久的に持続します。そのため、いちど決断して手術を受けたら二度と子どもを授かる可能性がなくなることを覚悟する必要があります。

切り離した精管を元に戻す復元手術もありますが、手術後は年数が進むにつれ精子そのものを作り出す能力が低下するといわれており、修復することは難しいでしょう。

母体保護法に基づいて行われるパイプカットは、原則として子どもを産む必要がなくなった時期に行われるため、独身の方や若い男性が行うことはできない場合もあります。また、パートナーのいる人は承諾書が必要な医院もあります。

安全で確実な方法である反面、後戻りできない手術なので、きちんと考えたうえで決断しましょう。

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