ケータイ・インターネットの歩き方


ケータイ・インターネットの歩き方1【入門編】


1. ケータイ・インターネットとは
2. 情報発信者として知っておきたいこと
3. ケータイ利用のためのルール作りを
4. サービスを利用する前に確認・理解すべきこと
5. 不安を感じたら、信頼できる身近な大人や相談窓口に

1.ケータイ・インターネットとは


ケータイは立派なインターネットの端末機器です。ボディは小さくても、世界中の大きなネットワークにつながっています。

最近は、スマートファン(スマホ)と呼ばれる新たな端末機器が急速に普及してきました。見た目はケータイのようですが、実際には高度な機能を持っており、小さなパソコンと考えた方がよいでしょう。インターネットへの接続がより手軽になったため、インターネット上のさまざまなサービスや音楽や動画などの利用が簡単にできます。また、アプリケーションをインストールすることで、さらにできることが増え使い勝手も向上します。スマートフォンは高性能・高機能でとても便利ですが、従来のケータイ以上にさまざまなことが可能になった分だけ、危険も増えています。はやりだから、便利そうだから、と安易に考えず、よく熟知して使う必要があります。(詳しくは、ケータイ・インターネットの歩き方1 「入門編」別添「スマートフォン編」をご覧下さい。)

・ケータイ・インターネットで世界に広がる可能性

世界中で、日本ほどケータイ・インターネットでたくさんのことができる国はありません。実は、日本が世界でもっともケータイ文化が進んでいるのです。

日記やブログを書いて自分の気持ちや考えを表現したり、「音楽」「写真」「動画」「小説」など自分の作品をのせたりと、ケータイからさまざまなことができますが、そうやってひとりひとりがケータイから発信した内容には、ケータイだけではなくパソコンから見る(読む、聴く)ことができるものもたくさんあります。そのため、日本ほどケータイ・インターネットが進んでいない国々からでも簡単にアクセスが可能です。ケータイ・インターネットを上手に活用する方法を身につければ、世界の人々とのコミュニケーションできるという大きな可能性も開かれます。

・いい人も悪い人も、みんなが見ているケータイ・インターネット

インターネットのプロフ、ブログ、掲示板などに書き込みをすると、想像をはるかに超えるおおぜいの人がその内容を見ます。ネットの向こう側にいる人たちの中には、いい人もいれば悪い人もいます。常におおぜいの人に見られているということを忘れてはいけません。

・便利で楽しいけれど危険もたくさん!

電話やメールだけでなく、カメラ、ワンセグ、音楽プレイヤーなどのさまざまな機能があり、インターネットにつなげばさらに、動画が見られたり、小説が読めたり、知りたい情報を得られたりする、手のひらサイズなのに驚くほど便利で楽しいケータイ。でも、インターネットに接続ができるということは、インターネットの世界に潜んでいる危険に出会ってしまう可能性もあるのです。ネットの向こう側にはいろんな人がいるからこそ、自分の身を守るためによく考えながら利用する必要があるのです。

2.情報発信者として知っておきたいこと


ケータイ・インターネットを利用すれば、いつでもどこでも、手のひらから片手で簡単に情報を発信することができます。

・コメントを書いただけでも、情報発信になる?

友だちのブログへのコメントやどこかの掲示板へのちょっとした書き込みも、立派な情報です。ですから、自分のホームページやブログを持っていない人でも、すぐに情報発信者になれます。

・自分で発信した情報の責任は自分にあり

インターネットは不特定多数の人たちが利用する「公共のメディア」です。テレビやラジオ、新聞や雑誌と同じメディアなのですから、ニュースキャスターやコメンテーターや記者と同様、ひとつひとつの発言に情報発信者としての責任がともないます。それは友だちの日記へのコメントであっても、例外ではありません。友だちあるいは特定の知人に向けて話している感覚で気軽に書き込みがちですが、よく考えればたくさんの人が読んでいることに気付くはず。

インターネットに書き込むときは必ず、言葉のひとつひとつに発信者としての責任があることを思い出してください。

・一度公開した情報を「なかったこと」にはできません

インターネット上に掲載されている情報は簡単にコピーができてしまいます。コピーした情報をあちらこちらに転載されたり、売り買いされたりしてしまうと、削除も取り戻すこともできなくなってしまいます。一度インターネット上にのせてしまった情報(写真も含む)は、のせる前の「誰も知らない状態」には二度と戻せません。名前や住所、ケータイ番号やメールアドレスなどの個人を特定できる情報は、不用意に書き込み・入力してはいけません。

・被害者にも加害者にもならないで!

全く何も考えずにインターネットを利用し続けていると、自分が被害を受けてしまったり、誰かに被害を与えてしまったりする(=加害者になる)こともあります。また、知識や「これをしたらどんなことになるか」という想像力が足りなかったために、法律を犯してしまう危険性もあるのです。

危ない目にあわないためだけではなく、自分が犯罪者になってしまわないためにも、正しい知識を手に入れ、自分のやろうとしていることを考えながら情報発信をするように心がけましょう。

3.ケータイ利用のためのルール作りを


ケータイの利用方法について、ひとりひとりの素養に応じたルールを家族で考えましょう。大人がインターネットに参加する場合は自己責任の範囲ですが、保護者の承諾がなければケータイを購入できない未成年者の場合、責任は自分自身だけではなく保護者にもあります。

・ ケータイ利用は何のため?を考えた行動をしよう
・ 危険なことはしない、危険なところにはアクセスしない(興味本位厳禁)
・ 個人情報を安易に書き込まない、教えない
・ 利用時間(時間帯や長さ)を守ろう
・ 人の心を傷つける道具にしない
・ 言葉使いに気をつけて、思いやりある表現を心がけよう
・ 困ったこと、気になることは、行動の前に身近な大人に相談しよう
・ フィルタリングは勝手にはずさない

以上は一例ですが、これらを参考に家族でしっかり話し合ってルールを決めましょう。作ったルールをみんなで守ることと、定期的に見直すことが重要です。

フィルタリング(=アクセス制限)については、必要な行動まで阻害してしまわないようによく考えながら、利用の目的、年齢、習熟度にあったものを選びましょう。

4.サービスを利用する前に確認・理解すべきこと


インターネット上にはいろいろなサービスがあります。サービスを提供している業者は、サービスを利用するための利用規約やガイドラインを掲載しています。長文で少々面倒であっても、利用登録をする前に必ず目を通してください。特に禁止事項の項目については、よく読んで理解しておくことが大切です。

・各サービスの中で守らなければならないこと

「利用規約」および「ガイドライン」に掲載されている全て
※そのサービス独自に定められた禁止事項を含みます。
不明な点は、FAQ(よくある質問&答え)で確認できます。

・絶対にしてはいけないこと

現実社会と同様、インターネットの世界であっても法律に違反する行為を行ってはいけません。インターネット利用に関連する主な法律は、次のとおりです。

身近な法律違反:名誉毀損・犯罪予告・脅迫
他人の権利を侵す:著作権侵害・肖像権侵害・プライバシーの侵害

5.不安を感じたら、信頼できる身近な大人や相談窓口に


自分が被害に合うはずはない、自分だけは大丈夫という過信は禁物です。何かおかしいと思ったり、困ったり、迷ったりしたときは、勝手に判断して行動せず、すぐに保護者や先生など、信頼できる身近な大人に相談することが一番の安全策。そのためにも、日ごろからコミュニケーションを取って、話しやすい関係を築いておきたいものです。

もちろん、自分たちでは解決できない場合、なかなか解決の糸口がみつからない場合は、専門の窓口を積極的に利用しましょう。

・専門相談窓口の紹介


インターネットホットライン連絡協議会(PC)
http://www.iajapan.org/hotline/

インターネットホットライン連絡協議会(携帯)
http://www.iajapan.org/hotline/mobile/

国民生活センター(PC)
http://www.kokusen.go.jp/map/index.html

国民生活センター 携帯版
http://www.kokusen.go.jp/mobile/index.html

警察庁 インターネット安全・安心相談(PC)
http://www.npa.go.jp/cybersafety/

東京こどもネット・ケータイヘルプデスク(PC)
http://www.tokyohelpdesk.jp/

東京こどもネット・ケータイヘルプデスク(携帯)
http://www.tokyohelpdesk.jp/k/

・違法・有害情報を見つけた場合の通報窓口の紹介


インターネット・ホットラインセンター(PC)
http://www.internethotline.jp/

インターネット・ホットラインセンター(携帯)
http://www.internethotline.jp/mobile/
(財団法人 日本データ通信協会)

迷惑メール相談センター(PC)
http://www.dekyo.or.jp/soudan/

迷惑メール相談センター(携帯)
http://www.dekyo.or.jp/soudan/m/

インターネットを利用する上でよくある質問と対応(FAQ)


(この項目は、法律などの難しい表現があるので、保護者の方や身近な大人と一緒に読みましょう。それぞれの問題を自分の立場になって、一緒に考えてみてください。)

Q: 発言や投稿などをする時に注意することはありますか?

A: 他の利用者の権利を侵害するような内容の投稿や違法な内容の投稿(たとえば、他人の個人情報やプライバシーに関する情報の掲載、名誉毀損や著作権侵害となるような記載、わいせつな内容など)は、損害賠償責任を負ったり、刑事罰の対象となったりする場合もあります。また、ご利用のサイトの規約で特定の内容の投稿が禁止されている場合があります。インターネット上の投稿は、広く第三者が閲覧可能なので、投稿前にはよく注意してください。

Q: 画像や写真などを掲載する時に注意することはありますか?

A: 他の人が撮影した写真や作成した画像には、その人の著作権があります。また、画像や写真に他の人が描かれていた場合、描かれている人の肖像権等があります(これは、写真だけではなく、似顔絵などの場合でも同じです)。また、有名人の写真の場合ですと、パブリシティ権という権利がある場合もあります。これらの画像や写真を、きちんと許可を得ないまま勝手に使うと、これらの人の権利を侵害することになり、損害賠償等を請求される可能性があります。アップロードする前に、使って大丈夫なものかどうかよく確認し、許可があるかどうか不明な場合は、掲載を控えましょう。

Q: 個人情報を勝手に掲載され、迷惑を被っていますが、どうすればいいのでしょうか?

A: 個人情報が勝手に公開された場合、その人の権利が侵害されています。通常のサイトでは、他人の権利を侵害する投稿は削除してくれる場合がほとんどですので、サイトの運営者に、自分の権利が侵害されていることを説明して、削除を要求してみてください。なお、この場合、要求した人が権利を侵害されている本人であることの証拠を求められる場合があります。詳しくは、各サイトの案内を確認してください。

Q: 心当たりの無い内容の請求が来ましたが?

A: 架空請求が増えています。身に覚えがない場合は、無視してください。また、一人で悩まずに恥ずかしがらずに、すぐに保護者の方や身近な大人に相談するか、相談窓口に連絡しましょう。安易にこちらから連絡をして、住所や電話番号などを相手に伝えることは決して行わないようにしてください。

Q: プロフィールに本名を出さなければ、自分の顔写真を載せて学校名など書いても問題ありませんか?

A: 本名を書かなくても、学校名の記載と顔写真があれば簡単に個人を特定できてしまう場合もありますので、個人を特定できる情報は載せないことが大事です。自らを危険にさらしてしまうことのないように充分に注意しましょう。

Q: 水着姿をプロフィールに載せてもいいですか?

A: インターネットは、誰が見るか分かりませんし、一旦公開された情報(画像)は、コピーが簡単にでき、しかも、すべてを削除することは不可能です。また、アダルトサイトなどで悪用される危険がありますので、個人を特定できる画像などの情報を公開することはお奨めしません。

Q: チェーンメール(リレー、バトンなど含む)が届きましたが、どうすればいいですか?

A: このようなメールを友だちに送信し続けてしまうと、拡大する一方です。場合によっては、システムに負荷がかかり、大勢の人が迷惑を被る可能性もあります。あなたのところで止めて、決して転送しないでください。内容が興味深い楽しいものでも、悪質なものでも、自分の所で断ち切る勇気を持つことが必要です。どうしても心配な場合、「迷惑メール相談センター」が転送先アドレスを公開していますので、
「撃退!チェーンメール 携帯版」
http://www.dekyo.or.jp/soudan/chain/mobile/
で公開されている転送先に転送して、他の人には送らないようにしましょう。

ケータイ・インターネットの歩き方1【入門編】別添「スマートフォン編」


1.スマートフォンとは


スマートフォン(以下、スマホ)は、画面の大きい指で操作できるケータイのように見えます。でも、スマホは、インターネット等への接続機能をはじめ、これまでのケータイをはるかに超えるさまざまな機能を兼ね備えており、実際には、ケータイというより、小さなパソコンと考えた方がよいでしょう。

パソコン並みに高性能なのに軽くてコンパクトなスマホがあれば、通話やメールは勿論、どこにいても、ホームページ閲覧、スケジュール管理、動画・音楽・電子書籍、SNS、通販などを行うことができ、生活に、仕事に、学習に、遊びに、幅広く活用することができます。アプリケーションやソフトウェアをインストールすれば、スマホでできることはさらに広がります。また、スマホは画面をタッチして操作するので、誰にでも簡単に操作ができ、また、触れたところを読み上げてくれる機能があるなど、アクセシビリティ* にも大変優れています。

しかし、様々な機能を持っているからこそ、ケータイ以上に知っておかなければならないこと、注意しなければいけないことがあるのです。もちろん、ケータイやインターネット(詳細は、ケータイ・インターネットの歩き方1 「入門編」をご覧下さい。)のことをきちんと理解しておくことが必要です。その上で、スマホを利用するのであれば、下記をよく読んで、スマホの特性についてもしっかり学んでください。

* アクセシビリティ(=Webアクセシビリティ):年齢や身体的制約、利用環境などに関係なく、利用する全ての人々がWeb上の情報に問題なくアクセスでき、コンテンツや機能を利用できること。または、アクセスや利用のしやすさ。

2.ウィルスに感染するの?


スマホのシステムはパソコンと同じですから、当然、コンピュータ・ウィルスに感染する危険があります。ウィルスに感染してしまうとスマホが使えなくなるというだけでなく、アドレス帳の内容やメールの履歴、保存されていた写真などのデータが壊されたり勝手に流されたり、あるいはIDやパスワードが盗まれて悪用されてしまったりするなどの被害を受ける可能性があります。場合によっては、スマホをのっとられ、悪い人に利用されてしまうかもしれません。利用している人が気づかないうちに侵入してくるウィルスの感染被害に遭わないために、次のことを実行しましょう。

・セキュリティ対策ソフトを導入する
・パターンファイル(ウィルスを定義するファイル)を常に最新の状態にする
・送信者に心当たりがないメール(含:添付ファイル)は開かずに削除する
・怪しげなWebサイトやコンテンツにアクセスしない、利用しない
・アプリケーションは信頼できるものだけを利用する

3.スマホの情報やデータを守るには?


スマホは、小さくて軽いのでどこにでも気軽に持ち運べます。しかし、紛失や盗難にあえば、インターネットにつなげたパソコンと同様に、大量の個人情報が流出してしまう危険性があります。また、スマホの場合、スマホに入らない情報をネット上のデータベースにおいてスマホの中にあるのと同様に使うことができますがスマホの紛失や盗難の場合、ネット上のデータベース内から大量の情報が流出する危険性もあります。個人情報を漏洩してしまうと、自分が被害を受けるだけでなく、友だちや家族など様々な人に迷惑をかけてしまうかもしれません。また、通話やデータ通信、ショッピング等に利用されてしまったら、その費用は盗難された人に請求されてしまいます。

家を出るときには、玄関に鍵をかけるはずです。「面倒くさいから」を言い訳にせず、スマホにも必ずパスワードなどのロックをかけましょう。その他、メールやアドレス帳、データフォルダーなどにロックをかけるサービスやアプリもありますので、これらもうまく使ってください。また、なくしてしまったときは、携帯電話会社に連絡して回線を止めてロックしてもらうことも可能です。

4.不用意に書き込んでいませんか?


スマホがあれば、いつでもツイッターやブログ、SNSなどにつながります。友だちだけでなく実際には会ったことのない人とも、楽しく情報交換をすることができるでしょう。しかし、なかには悪意を持って接してくる人もいます。不用意な書き込みをしたために、誹謗中傷されたり、脅迫を受けたりするような事件も起こっています。

ですから、名前、学校名、住所、メールアドレス、自画写真などの個人情報を書き込まないように注意してください。また、友達しか見ないと思っても、その他の人に知られたら困るようなことは書き込んではいけません。一度ネットに流出した個人情報は、取り返せませんし、半永久的にネット上に残ってしまいます。また、バラバラに載せてある情報であっても、情報の断片をかき集めて個人を特定することも可能ですので、友人関係、自分の行動の公開などにも注意が必要です。(詳しくは、ケータイ・インターネットの歩き方5「情報発信の仕方編」をご覧下さい。)

5.「使いすぎ」じゃないですか?


ケータイ依存やネット依存という言葉を聞いたことはありませんか。ケータイやパソコンが手元にないとひどく不安になったり、四六時中、インターネットやゲームなどに没頭しすぎて自分では歯止めがきかなくなったりする状態をいいます。寝ないでネットゲームをしたために学校を休んだり、ネット以外での対面のコミュニケーションがとれなくなったりして、日常生活に支障をきたす例も見られます。また、ゲームのクエスト達成やアイテム収集のために有料サービスを利用しすぎて、お小遣いどころか家族でも払えないような請求が来てしまうケースも発生しています。

スマホは、ケータイとパソコンの両方の機能を備えているため、あなたが上手に活用すれば、生活や学習に役立てることができます。しかし、スマホを優先しすぎるあまり、あなたがスマホに支配されてしまっているような状況に陥ってはいけません。そうならないように、次のことを心がけましょう。

・家族、友だち、先生などとの、リアルなコミュニケーションを大切にする
・食事、宿題、登下校など、自分のやるべきことを優先し、スマホはその次に
・使っていないときは手から離す(例:食事中・入浴中は部屋に置いておく)
・使わない時間帯を設ける(例:勉強中・就寝中は電源を切る)

6.不安を感じたら、信頼できる身近な大人や相談窓口に


なぜ、これほどまでにスマホは人気がでてきたのでしょう。

はじめに述べたように、通話やメールだけでなく、ホームページ閲覧、動画・音楽・電子書籍、SNS、バラエティーに富んだアプリなど、実用性に加え様々な楽しみ方ができることに魅力を感じている人が多いからではないでしょうか。

様々な楽しみ方ができるというメリットがあれば、それに伴う危険(リスク)もあるのです。スマホはとても便利なものですが、メリットも危険(リスク)も、どちらもケータイ以上なのだということを忘れずに、十分に気をつけて使うことが大切です。

しかし、どんなに気をつけていたとしても、被害に合ってしまうこともあるかも知れません。もし、少しでも不安を感じたら、「しかられる!」「面倒くさい!」などと考えず、すぐに保護者や先生など、信頼できる身近な大人に相談することが一番の安全策です。専門の窓口もありますから、大人と相談しながら状況に応じて利用してください。


ケータイ・インターネットの歩き方2【コミュニティ編】
~被害者にも、加害者にもならないために~


1.コミュニティサイトって?


みなさんがよくケータイで利用するプロフ、ブログ、リアル、日記、掲示板、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)など、様々な人たちと自由に交流できるサイトのことを、コミュニティサイトと呼びます。

コミュニティサイトは、これまで出会うことがなかった地域の人や年齢の違う人たちとも自由なやり取りができる、とても魅力的なサービスです。しかし、実際には顔が見えないネット上での交流のため、悪意を持った人と知り合ってしまったり、トラブルや事件・犯罪に巻き込まれてしまったりする可能性もあります。

2.コミュニティサイトのいろいろ


①プロフ(プロフィール)

★本名さえ書かなければ個人の特定はできないよね?

プリクラなどの顔写真、学校名やニックネーム、リンクしている友だちの日記や掲示板に書かれている情報から、全く知らない人でもあなたを特定することが出来る場合はたくさんあります。また、ページ上では表示されていなくても、会員登録のときに入力した本名で検索ができてしまうプロフもあるため、このような場合は、内容と本名がつながってしまい、そこから危険が生じることもあります。いずれにしても、自分の書き込む内容ひとつひとつに気を配りながら作ることが大切です。

②リアル(リアルブログ)

★友だちにしか教えていないから何を書いても大丈夫だよね?

たとえURLを知っているのが親しい友だちだけだとしても、誰かが検索したキーワードがどこかのページにあるだけで、検索サイト上に表示されます。だから、あなたの「リアル」は世界中の誰にでも見られる可能性があるのです。プロフやブログにリンクをしている場合、リンク先の内容によって簡単にあなたが誰だかわかってしまうこともあるため、細かい予定(場所、時間、友だちの名前)や身の回りの具体的な情報を書いてしまうと、ストーカーから狙われたり、ひどい場合には誘拐・監禁という重大な事件に巻き込まれたりする危険も生じています。

リアルをするなら(つぶやきサイト・プロフ・ブログも同様ですが)、悪意を持った人を含む不特定多数の人に見られていることを忘れてはいけません。

③ミニメ(SNSミニメール)

★SNSは知っている友だちだけだし、会員しか入れないから大丈夫?

SNSは紹介制で会員のみの閉じられた環境だから安心!と考えていると、落とし穴にはまります。とても大勢の人が加入しているSNSでは、知り合いの知り合い‥‥とたどっているうちに、悪いことをしようとこっそりたくらんでいる人が紹介されて参加してしまっていることだってないとは言えません。そういう人が一人でもいるとそこからさらに悪意を持っている人の紹介が続いてしまうことも考えられます。会員制のSNSでも、オープンなサイトと同じで、自分の身を守ることを忘れてはダメなのです。

④掲示板・コメント・トラックバック

★変なことは書いてないのに管理者に消されちゃった?

自分では変なことは書いていないつもりでも、他の人から見たら悪口やその他の問題がある内容なのかもしれません。悪口や犯罪予告は、たとえ冗談やふざけて書いたとしても、投稿が削除されることもありますし、内容によっては警察から調べられることもあります。

また、内容自体に特に問題がなくても、偶然削除対象になっている言葉を使ったために消されてしまうこともあります。サイト管理者は、自分の管理するサイトの内容について責任を問われる場合があり、そのため、サイト内の書き込みのうち、どれを残し、どれを削除するか、という判断を行うことができます。もし、なぜ削除されたのかがどうしても分からなかったらサイト管理者にきいてみてもいいかもしれません。何をNGにしているかを明らかにできないような場合もあるため、いつも明確な回答をくれるとは限りませんが、回答によって、自分の何が悪かったか分かれば、今後同じことを繰り返さないことができるでしょう。

【こんなことにも注意しよう!】

普通のコミュニティサイトは異性交際を目的とするものではありません。「彼氏募集中」「彼女募集中」「Hな人絡んで下さい」などの書き込みは、普通、サイトのルールや規約で禁止されていますし、このような書き込みをすると、削除されたり退会となったりする場合もあります。

いわゆる出会い系サイトは、異性交際を目的とするものですが、18歳未満の者は出会い系サイトを利用することはできませんし、たとえ、18歳以上の人でも18歳未満の異性を誘う書き込みをすることは禁じられています。書き込みの内容によっては、100万円以下の罰金という刑罰が科されることもあります。

「中②女子です。彼氏募集してます」「僕と付き合ってくれる高校生いませんか」などの違反とされる書き込みは、決して書いてはいけません。

⑤日記・ブログ

★「駅のトイレに落書きしてみた」と書いたけどブログなら見つからないよね?

ブログの内容は、全世界の人が見ることができます。過去の記事でも、インターネット検索を使えば一瞬で出てきます。駅のトイレにペンキなどで落書きすることは、万引きなどと同様の犯罪行為です。したがって、当然、実際にやってはいけませんが、それをブログに書いた場合、それを読んだ全ての人に「あなたがそういうことをした」という事実が伝わります。学校に通報されて注意を受けることになったり、内容によっては、警察から取り調べられたりすることもあります。

また、実際にはやっていないことでも、インターネット上の情報になってしまった瞬間から、本当のことのように伝わってしまいます。

「面白そうだから」「みんなを驚かせたかったから」「大人びたことをしてカッコつけたかったから」といった気軽な気持ちで悪い行為について書かないよう、肝に銘じておきましょう。

⑥ホムペ(ホームページ)

★私のホムペに来てくれた人にお気に入りの曲を聴かせてあげたい!?

自分以外の誰かが作った曲であれば、その作った人が著作権という権利を持っています。いくらお気に入りの曲でも、他の人が著作権を持っている曲をあなたが勝手に自身のホームページや掲示板上にアップ(ロード)すると、音楽を作った人の著作権を侵害(しんがい)することになります。絶対やめましょう。

もちろん、あなたが自分で作曲した曲は、あなたが著作権者ですから、ネット上にアップしても構いません。ただ、他人の曲のコピーや替え歌、メドレーなどは、自分で作った曲とは言えないので、やっぱり、アップしてはいけません。どうしても他人の楽曲や歌詞などを利用したい場合には、きちんと著作権者や管理団体から許諾を取りましょう。

【こんなことにも注意しよう!】

無料でダウンロードができるからといって、ダウンロードしたものをどんな風に使ってもいいわけではありません。たとえば、ダウンロードの際、お金を払ったからと言って、あなたが自分のページにアップすることまで認められているわけではありません。「○○をしてもよい」という記載がない限り、勝手に使えないと思っておいた方がいいでしょう。具体例を1つあげると、メール用の素材として配布されている画像は、ホームページやブログに利用することはできません。

みんながやっていたとしても、無断で使用してよいということにはなりませんので、注意が必要です。

また、サイトに楽曲などの違法アップをリクエストすることは、あなたが誰かに違法行為をさせているということになるので、絶対にやめましょう。さらに、ダウンロードの時にも、違法にアップされていると知っていたにも関わらず、ダウンロードすることは違法行為となります。ダウンロードの際には、適法に配布されているものか確認するようにしましょう。適法かどうかを確認するためには、例えば、以下のマークが参考になります。

楽曲、映像、歌詞、楽譜の場合:JASRAC許諾番号やLマークなど

⑦ゲームサイト

★ネットでゲームの攻略裏技情報発見!これでさらにポイントゲット!?

裏技には不正改ざん方法が含まれる場合があります。不正改ざんは、方法によっては、刑罰の対象となる場合があります。すぐに飛びつかず、じっくり読んで考えましょう。判断が難しければ、身近な大人や詳しい人に相談しましょう。

また、サイトの規約で、不正行為や不正改ざん行為の方法をアップすることが禁止されているのが通常ですし、不正アクセス行為の方法についての情報をアップすることは人に禁止行為を勧めることとしてやはり刑罰の対象となり得ますので、そのような情報をアップする時にも注意が必要です。

⑧アバター購入ポイント

★アバターをかっこよくしたいので、友だちを入会させて紹介ポイントをゲットしよう!?

紹介メールの送り先として、友だちのメールアドレスを勝手に紹介ページに入力することは控えましょう。メールアドレスもプライバシーとして、人に教える前には本人の許可を事前に得るべきです。また、紹介メールが送りつけられたことで、友だちとの関係がぎくしゃくするかもしれません。もちろん、「絶対入会しろ」などということもやめましょう。

逆に、仲の良い友だちから誘われたからといって、簡単に入会しないようにしましょう。たとえ無料のサービスであっても、会員登録の前には保護者に相談しましょう。

また、スポンサーサイト登録でポイントをもらう場合も「もらえるポイント数」でカンタンに決めずに、登録するサービスが実際にはどのようなものなのかを細かく確認をしましょう。思わぬ義務が課されていたりする場合があり、入会してから「知らなかった」ではすまないこともあります。

3.コミュニティサイトで注意すること


~被害者にも加害者にもならないために~

①コミュニティサイトは同じ趣味や価値観の人が集まる場所だから大丈夫!?

会員制のサイトでもいろいろな価値観の様々な年代の人が参加しています。また、興味もないのに悪いことに利用するためだけに登録する人もいたりします。

したがって、サイトのルール(利用規約)を必ず読んで内容を理解してから、参加するかどうかをじっくり考えましょう。判断が難しいときは、大人に相談しましょう。

信用できるサイトだと分かり、入会を決めた場合には会員になるために必要最低限の情報は、正しく入力して登録しましょう。その際、年齢・性別を偽ってはいけません(変更できない項目のため、後々困ることもあります)。ただし、愛称やペンネームでもいい場合、名前は本名を入力する必要はありません。「必須」とされている情報以外は入力をしないことが可能です。

誰が見ているかわからない(会員以外の人にも見られている場合もある)ということを忘れてはいけません。

②アドレス交換は会うためじゃない!?

「直接やりとりしたいけど、メールアドレスだけなら大丈夫そう」と考えているのは大間違い。教えた相手があなたのアドレスを悪用しないという保障はどこにもありません。

会うつもりがある・ないにかかわらず、コミュニティサイトの中で知り合った人に、住所や電話番号、メールアドレスを教えてはいけません。メールアドレス、電話番号、住所、学校名、年齢、顔写真などはあなた個人が特定できる大切な情報です。気軽にアップしてはいけませんし、メールやメッセージなどで直接教えてもいけません。一旦、誰かに知られて流出してしまったら、もう、知られる前の状態には戻せませんから。

個人に直接つながる情報でなくても、地域情報、生活情報などであなたがどこの誰か特定できる場合があります。

その時見ているページにはなくても、プロフなど別のページにリンクがしてあったり、友だちのページに名前や学校名があったりすれば、総合するとあなたが特定できてしまうことも多々あるのです。

アップして(されて)しまったら、インターネット検索にあなたの名前や学校名、年齢などを入れれば、一瞬で見つけることもできてしまうようになるのです、十分に気をつけましょう。

③出会いっていけないの?

現実の世界で見ず知らずの人に突然声をかけられてついていくのが危険なのと同じように、コミュニティサイトで偶然知り合った相手に自分の情報を話すことや直接会うことはとても危険です。

メールや写真で相手の人がどんな人か分かったつもりかもしれませんが、実際にはメールを読んだだけや写真を見ただけでは、相手がどんな人なのかわかりません。

悪意を気づかれないように、他人の写真を貼ったり、良い人のふりをしていたりする人もたくさんいます。

コミュニティサイト上で得られる情報だけでは、本当のことはわかりません。相手が実際にどんな人でどんなことを考えているのかを自分で判断することは、とても難しいのです。

悪い人ほど優しい言葉をかけてきたりしますから、自分ひとりだけで判断するのは絶対避けましょう。

友だちや兄弟姉妹、さらに信頼できる大人に相談すると安全です。

④迷惑行為、デマ情報、犯罪予告の書き込みは犯罪!?

デマを流す、あらしなどの迷惑行為をする、犯罪予告をするなどは、刑罰の対象となることがあります。

特に犯罪予告は110番に通報されると思っていいでしょう。

誰が書き込みをしたか分からないだろうと考えるのは大間違い。実は、きちんと調べれば書き込んだ人は特定できます。あなたが書き込んだとすぐに分かってしまいます。

⑤情報発信・コンテンツをアップする上でいろいろなことに注意しよう!

インターネットで日記を書いたり小説を書くことは、本を出版したり、テレビの番組を作っているのと同じ行為だと思いましょう。インターネットは世界に通じています。世界に向けて、作品をアップしているということは、テレビや新聞・雑誌と同じで、不特定多数の人が目にする機会があるということです。

「誰が見るか分からない」ということを考えることが、情報発信の際の重要なポイントとなります。特に以下の点に注意しましょう。

・不快な表現・不適切な表現をしてはいけません。公共の場ということを理解しましょう。
・自分の意見・主張として書いたつもりでも、反対の考えを持っている人とトラブルになることもあります。様々な考え・価値観の人がいることを理解しておきましょう。
・著作権についての知識を持ちましょう。他人の著作物を無断で使用してはいけません。自分の作った作品、つまりオリジナルのものを投稿しましょう。インターネットは誰もが自分の作品を見てもらう機会を拡げてくれます。自分の作品が見ず知らずの第三者に勝手に利用されたらどんな気分になるかを考えてみましょう。
・プライバシー権や肖像権についても知識を持ちましょう。プライバシー権とは、人の住所や氏名など他人に知られたくない私生活上の事を、勝手に明らかにされない権利のことです。また、肖像権とは、人の顔や全身などの姿を勝手に撮影されない、または撮影されたものを公開されない権利のことです。他人のプライバシーに関わる情報や、顔写真などをその人の許可なく勝手に公開してはいけません。また、芸能人やスポーツ選手等の有名人は、パブリシティー権という権利の保護を受ける場合もありますので、たとえ自分では応援・宣伝してあげるつもりでも、相手にとっては迷惑だったり、権利を侵害したりしていることもあり得ますので、その点も注意しましょう。

4.ケータイ・インターネットもパソコンのインターネットといっしょ!


ケータイは、ボディーは小さいけれど、いつでもどこでもインターネットに接続でき、写真や情報を送ることができます。また、コミュニティサイトにアクセスすると共通の趣味の仲間をつくったり、世界中の人とコミュニケーションしたりすることで、大勢の人たちと意見交換や情報交換したり、気持ちを伝え合ったりすることができます。

さらに、自分が表現した作品、例えば音楽や映像や詩や小説などを多くの人に発表できます。

このようにケータイでも、パソコンと同じようにネットを使うことができます。しかもケータイはパソコンと違って、いつでもどこでも持ち歩けて、気軽に使うことができます。それだけに、ケータイを利用する場合は、パソコンでのネット利用以上に、その利用方法に注意して、世界中の人から見られる場合があることを十分意識しておきましょう。

ケータイ・インターネットを利用する上で、被害者にも加害者にもならない、上手な使い手になりましょう。


ケータイ・インターネットの歩き方3【著作権編】
~誰でも作者になれる、だからこそみんなで権利を守ろう~


インターネット上には、様々な作品が配信されています。これら人が創作した作品には着メロやマンガ、ケータイ小説や写真。どんなものにも著作権があります。ブログや掲示板などに掲載した自分の文章やイラスト等も同様です。ケータイ・インターネットを利用するにあたり、自分や他人の持つ著作権について正しくルールを学んで、上手な使い手になりましょう。

1.著作権って?



音楽やマンガ、小説、ゲームなど作品を創る人を著作者と言います。著作者は、自分の作品について、人に「使ってもいいよ」と許可したり、「使わないで」と禁止したりすることができます。また「使ってもいいけど、次のような条件を守ってね」と条件を示すこともできます。作品の利用を許可したり、禁止したり、また条件を付けたりすることのできる権利のことを「著作権」といい、その内容は著作権法という法律で定められています。この法律によって権利が認められている作品を著作物と呼びます。著作物は、作者の考えや気持ちが作者なりの方法で表現されたものであり、プロが創ったものだけが対象ではありません。自分や友だちが書いた文章、絵や写真、音楽、習字、Webサイトのデザインや内容など様々なものに著作権があることを知っておきましょう。

2.なぜ著作権を守らなければいけないの?



他人のものを使いたいときは、あらかじめその人に許可をもらうのがルールですよね。他人のものを勝手に使ってはいけないのと同じように、著作物を使う場合にも著作者の許可が必要です。自分の作品を無断でコピーされたり、多くの人に勝手に配られたりしてしまったら、みなさんはどう思うでしょうか。特に創作活動によって収入を得て生活をしている人、つまり、作曲家や小説家のような人は、著作物が勝手に使われてしまうと正当な対価すなわち収入を得ることができず、生活ができなくなってしまい、結果として新しい作品を創作することが難しくなってしまいます。また、自分の思いがこもった作品について、勝手に内容を変更されたり、名前を書き変えられたり、まだ公開してない作品を勝手に発表されたりする場合、大切な作品がそんな目にあうくらいなら、秘密にしておいた方がいいと思って、作品を公開する人がいなくなってしまうかもしれません。著作権を守るということは、著作者の創作活動を支えていくということだけではありません。見たり聞いたりして生活を楽しくしてくれるような作品が次々に生み出され、これらを皆がルールを守って利用することで生活が豊かになることを願って、法律で守ることを決めたのが「著作権」です。

3.こんなことも著作権侵害?



①【ケータイ着メロ(うた)サイト】

・違法サイトからのダウンロードに注意

配信サイトや掲示板に、著作権者の許可を得ないまま音楽や映像をアップロードする行為は著作権侵害となり違法です。自分や家族などの限られた範囲の人が利用するために著作物を複製する行為(コピーする行為)は、許可なく行うことが基本的には許されていますが、2010年1月からは、違法にアップされたものであることを知りながら音楽や映像を、ダウンロードする行為(ダウンロードとは自分のPCなどにコピーする行為ですね)は著作権侵害となりました。特に、2012年10月からは、違法にアップされた有料で販売・配信されている音楽や映像をダウンロードすると罰則が科されることとされています。無料でダウンロードができるからといって、違法に掲載された音楽や着メロをダウンロードすれば、あなたも違法行為を行ったことになり、場合によっては刑罰を科せられることさえあるので、利用しているサイトが、権利者から許可を得ているかどうかを確かめてから利用しましょう。また、違法サイトの多くは、著作物をダウンロードするユーザーに向けて、広告を掲載し、広告料収入を得ていますが、もともとが違法な行為をしているサイトなので、そこで得た収入がどのような事業に使われるか分かりません。不正な事業に使われている可能性も少なくありません。このような不正なサイトが増えると、許諾をとった上で正当に運営しているサイトの運営ができなくなる可能性もあります。モバイルを利用して私たちがいつでも安心して、さまざまな情報、著作物を利用することができるように、違法サイトの不正行為に加担しないようにしましょう。

・適法なサイトの見分け方

JASRAC(日本音楽著作権協会)の管理作品の利用について、JASRACから許可を得ているサイトは、TOP画面にJASRACが発行している許可番号と許可マークが掲載されています。その他の管理事業者の場合も、同様の表示を義務付けています。

レコード会社・映像製作会社との契約によって、レコード(CD)音源や映像などが適法に配信されているサイトには、「エルマーク」がTOP画面などに表示されています。

著作物を利用する際には、このようなマークが表示されていることを確認しましょう。

②【動画投稿(共有)サイト】

・動画投稿(共有)サイトの利用に関連する著作権

一般のユーザーがアップロードした映像や動画の視聴や、ダウンロードが可能なサイトを、動画投稿(共有)サイトといいます。テレビ番組や音楽クリップなどは、テレビ会社やレコード会社などが権利を持っていますので、これを勝手に複製し、それを動画投稿サイトにアップロードすることは権利侵害になります。もちろん、他のユーザーのリクエストに応じてアップロードしてもいけません。ユーザーは、他者が作成した映像コンテンツ(放送番組、音楽プロモーションビデオ、映画等)を権利者の許諾を得ずに投稿したり、市販もしくはレンタルされているCDの音源を無断で利用して投稿したりすることはできません。ユーザーが投稿できるのは、原則として、自作自演による音源や映像コンテンツのみとなります。

・まずサイトの注意事項の確認が必要

動画投稿(共有)サイト上で「音楽」を利用する場合は、運営事業者が、JASRACなどの音楽の著作権を管理している事業者に許可を得ていれば、その許可条件の範囲内で、その事業者の管理する作品を自ら演奏して映像コンテンツに録音・録画し、投稿することができます。映像コンテンツを投稿する前に、どのような作品であれば自ら演奏して投稿することができるのか、まず、各サイトに掲示された注意事項を確認することが重要です。

③【ブログ、掲示板サービス】

・アップロードしてもらうこと、されることにも注意

無償でブログや掲示板を開設できるサービスを利用して、インターネット上で、ブログを運用したり、掲示板を管理したりするユーザーが増えています。

これらのサイト上で、友だちに知らせたい、聴かせたいという気持ちから、好きなアーティストの歌詞や音楽ファイルを自分でアップロードしたり、音楽に関心のあるユーザーを喜ばせたい気持ちから、アップロードのリクエストやアップロード自体を募ったりするケースがありますが、いずれの場合も、著作権者らの許可を得ないまま行うことは禁じられています。

違法なアップロードをしないだけでなく、受けつけることのないよう、また違法なアップロードが行われた場合に、それを放置しないよう、気をつけましょう。

・イラストなどの掲載にも注意が必要

大好きなキャラクターのイラストを使いたい、誰かのサイトにあった作品を友だちにも見せたいと思う場合があると思います。しかし、人が描いたキャラクターは自分の著作物ではありませんので、法律で認められた例外規定にあてはまるような使い方をする以外は、著作権者からの許諾がなければ使うことができません。利用条件などが定められている場合は、その利用条件にそった使い方なら許諾の範囲ということになります。

好きなキャラクターを使いたいという気持ちは分かりますが、自分の著作物以外の何かを掲載しようと思った際には、それがどんなものであっても、気軽にウェブに掲載するのではなく、自分の意図した使い方が許されているかどうか確認をするようにしましょう。

④【インターネットオークション】

・「海賊版」を出品・販売する行為は著作権侵害

著作権者の許可を得ないでコピーされたCD、DVDなどの録音・録画物、また同様にコピーされたビジネスソフトやゲームソフトなどは、一般に「海賊版」と呼ばれています。勝手にコピーを作成し、インターネットオークションなどに出品・販売する行為は著作権侵害になります。録画したテレビ番組を、販売を目的にDVDなどに複製する場合も同様です。また、自分でコピーしたものでなくても、海賊版と知りながら出品、販売する行為も、著作権侵害となりますので、海賊版と判っているものは決して販売などしないようにしましょう。

・「海賊版」の購入は危険

海賊版をそれと知って購入した場合、トラブルがあっても返金や返品などの交渉については当事者間で行うしかありません。海賊版の売上は、犯罪組織の資金源になっていたり、購入者の個人情報を悪用されたりするなどのトラブルが起こることもあります。違法にコピーされたプログラムを、違法コピーであることを知って取得し業務で利用する行為も著作権侵害にあたり、刑事罰や損害賠償責任のリスクもありますので十分注意しましょう。

⑤【ファイル共有ソフト(P2Pソフト)】

・P2Pソフトの悪用がもたらす深刻な問題

携帯電話だけでなく、パソコンでも注意が必要です。ユーザーが「ファイル共有ソフト(P2Pソフト)」を利用していると、ウィルス感染や不注意により、CD、DVDなどの録音・録画物、またビジネスソフトやゲームソフトなどそのユーザーが購入していた他のファイルがインターネット上に流出する場合があります。

ファイル共有ソフトとは、ユーザー同士が直接アクセスし合って情報等を共有するもので、代表的なものでは、「WinMX」や「Winny」、「Share」、またGnutella系と呼ばれる「Cabos」「Lime Wire」など多数のものがあります。これらのソフトでは、利用者間で瞬時に大量なファイルが共有できるため、悪用されると著作権が侵害されるだけでなく、個人情報の漏洩、インターネット回線の占有など、深刻な社会問題を引き起こします。

P2Pソフトを利用して、著作権者に無断で著作物のファイルを共有する行為も著作権侵害にあたり、映画・音楽などのファイルをダウンロードする行為も、違法サイトからダウンロードと同様に違法行為となりますので、P2Pソフトの安易な利用は絶対に避けましょう。

4.作品の創作者・情報発信者として(盗用と引用)



作品を創作するにあたって、個人で楽しむだけでなく、何かに出品し、または、多くの人が閲覧できるようにする場合、特にインターネットを使ってブログや掲示板に書き込みをする場合には、著作権を侵害しないように注意が必要です。他人の著作物の表現を勝手に自分の作品や投稿での表現に使ってしまうと「盗用」、すなわち権利を侵害したことになります。どうしても他人の作品の表現や書き込みを使いたい場合には、「引用」として一定のルールを守る必要があります。引用する場合には、自分がオリジナルに創作した部分に比べ、引用対象の作品の分量が少ないものであること、「」などをつけてその部分が引用であることを明確にすること、また、引用部分の出典元を明記するなどの配慮が必要です。引用は一歩間違えれば著作権を侵害することになってしまうので注意しましょう。

5.著作権を侵害するとどうなるの?



著作権を侵害した場合は、損害賠償などの民事上の責任とともに、刑事上の罰則を受けることがあります。著作権法では、10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金、またはその両方と大変に重い罰則です。罰則だけでなく、捜査の過程で、家宅捜査、証拠品の押収などが行われ、逮捕されることもあります。こうした場合には、自分だけではなく、家族や学校、友人にまで迷惑をかける可能性もあります。インターネットは匿名と言われ、誰が行なったのか分からないと思われていますが、捜査上の適切な手続きによれば利用者を特定することが可能です。著作権の侵害は、非常に重い犯罪行為とされていますので、安易に「これくらいはたいしたことない」「自分だけは大丈夫」などと思わず、侵害行為を行わないよう十分注意してインターネットを利用するようにしましょう。

6.最後に(権利を守って豊かな社会に)



・著作権を守ることで社会が豊かに

音楽や映画、小説やマンガなど、私たちの生活を豊かにしてくれるものはたくさんあります。しかし、こうした作品は創作する人たちがいなければ生まれてきません。また創作物を皆さんが手に取れるようにするためには、様々な人たちの活動がなければ成り立ちません。著作権やそれに関連する権利を侵害する行為は、これらの人たちの生活を脅かすことになります。著作物を扱う時には、「自分一人くらいは大丈夫」などと考えずに、世の中全体のことを考え、社会のルールをきちんと守って楽しむことが大切です。みなさん一人一人が注意しながら楽しむことで、よりたくさんの作品が生まれ、またそれを楽しむことができるようになり、豊かで文化的な社会を守っていくことができます。著作権などの権利の正しい理解を心掛け、安易な権利侵害で犯罪を犯すことのないように注意をして作品を楽しみましょう。

【補足資料】
著作権やそれに関連した権利には、さまざまなものがあります。

・著作権のいろいろ

【複製権】
音楽を録音したり、小説などをコピーしたりすることに関する権利

【上演権・演奏権】
脚本にもとづいて劇を上演し、または音楽を演奏することに関する権利

【上映権】
映画やビデオなどを上映することに関する権利

【公衆送信権】
テレビやラジオで放送したり、インターネットで情報を発信したりすることに関する権利

【口述権】
多くの人の前で本などを読み上げることに関する権利

【展示権】
絵や彫刻などの美術作品やまだ発行されていない写真を展覧会などで展示することに関する権利

【頒布権】
映画の著作物を貸し、または他人に譲り渡すことに関する権利

【譲渡権】
映画の著作物以外の著作物を他人に譲り渡すことに関する権利

【貸与権】
音楽用CDやゲームソフト、書籍・雑誌などを多くの人に貸すことに関する権利

【翻訳権・翻案権】
小説などを翻訳し、または漫画のキャラクターを元に人形を作るなど、既にある著作物を元に、新たに創作性を加えて、別の作品を創作することに関する権利

・著作者人格権

【公表権】
著作物を公表するかしないか、公表するとすれば、どのように公表するかを決めることができる権利。

【氏名表示権】
著作物に氏名を表示するかしないか、表示するとすれば、どのように表示するのかを決めることができる権利。

【同一性保持権】
自分の著作物の内容を、勝手に変えられることのない権利。

また、著作権については、他人に譲ることができますが、人格的な利益を保護する著作者人格権を他人に譲ることはできません。常に創作した人が持っている権利であることを念頭においておきましょう。

・著作隣接権

作品そのものをつくる著作者が「著作権」を持っているのに対し、その作品を世の中の多くの人に伝える歌手や俳優などは、著作権に隣り合わせの権利として「著作隣接権」という権利を持っています。具体的に著作隣接権者として保護されるのは、歌手や俳優などの「実演家」、CDなどをつくる「レコード製作者」、番組を放送する「放送事業者」、「有線放送事業者」の4者です。

例えば、ホームページやブログで好きなアーティストのCDの音源を流す場合には、著作者である作詞家、作曲家の許可と、歌を歌っている歌手や曲を演奏しているミュージシャンの許可、さらにCDを製作したレコード製作者の許可が必要になります。

【著作物を自由に利用できることがある】
●著作物を自由に使えるケース
保護期間の経過により著作権が消滅した著作物(日本の場合は、原則として著作者の死後50年まで。映画の著作物の場合は、公表後70年)については、自由に利用できます。ただし、著作権の保護期間と著作隣接権の保護期間(公表後50年まで)は連動していないため、著作権が消滅している作品の市販CDでも、演奏している実演家や製作したレコード会社が著作隣接権を持っている場合がありますので、注意が必要です。また著作権が消滅している場合でも、その著作者が生きていると仮定した場合に著作者人格権を損なうような態様での利用は禁じられています。

自分や家族など限られた範囲の人が聴くために、市販のCDの音源をコピーする場合には、著作権に関する許可を得る手続きは必要ありません。ただし、たとえ自分が聴くためであっても、違法サイトと知りながら、そのサイトから音楽・映像などをダウンロードする行為は、2010年1月以降、著作権侵害とされ、禁じられています。

また、図書館や学校の授業での複製、営利を目的としない演奏などは、著作権者の許可を得ないで、自由に利用できる場合があります。


ケータイ・インターネットの歩き方4【消費者編】


あなたを含め、この社会で生きている人は、毎日のように、いろいろなモノ(商品)を買ったりサービスを利用したりしながら生活しています。この「消費者編」では、インターネットで商品を買うときやサービスを受けるときに知っておきたいことを、わかりやすく解説していきます。正しい知識を身につけて、安全にインターネットを活用しましょう。

1.契約ってなに?


デパートやスーパーでいろいろな商品が売られているように、インターネット上でもいろいろな商品が売られています。形のある物品に限らず、オンラインゲームのアイテムや着メロ、占いや電子コミックのような形のない「コンテンツ」と呼ばれるものなど、さまざまな商品を提供するサービス展開になっているところが、インターネットの特徴です。有料で提供されている商品は、お金を支払うことでその商品を受け取ったり利用したりすることができるようになっています。

各サイトが提供する有料コンテンツを利用すると、当然、料金が発生します。例えば、ケータイサイトでアバターの衣装が100円で売られているとすれば、あなたがその衣装を欲しいと思ったらサイトに100円を支払わなければなりません。「アバターの衣装を買うためにサイトに100円支払うことを約束する」ことを契約といいます。

契約は約束の1つで、契約を成立させるには、お互いに「売ります」「買います」の合意が必要になります。契約が成立すると、あなたは「衣装を買うために100円払います」という約束を、サイトは「100円をもらったら衣装を渡します」という約束を、お互いにすることになります。約束した以上、きちんと守られなければなりませんね。

ただ、この契約という約束は、あなたが友だちとする「明日公園に遊びに行こう」という約束とは大きな違いがあります。もし、あなたが友だちとの約束をすっぽかしてしまっても、「困ったやつだなあ」と悪口は言われるかもしれませんが、友だちは約束を守らせるため、あなたを無理やり公園に連れてこさせるようなことはできません。

しかし契約の場合は、約束の内容を強制することができます。例えば、サイトがあなたとの約束を守ってアバターの衣装を渡したのに、あなたが「衣装を買うために100円払います」という約束を守らないと、サイトは強制的にあなたに100円を払わせるようにすることができます。具体的には、契約に基づき裁判所に訴えてその支払いを強制することができるのです。

あなたが未成年者で、もし、おこづかいで支払える金額を超えて契約してしまった場合は、取り消しできることもありますが(未成年者取り消し)、契約を行う際に年齢を偽っていたりすると、その契約を取り消すことができなくなります。

契約とは、単なる約束ではなく、守らないと強制力が伴う約束なのです。ですから契約に関わることはとても慎重に、良く考えて行う必要があります。

2.ケータイを利用するとき


あなたがケータイを利用できているのは、ケータイ電話会社に毎月利用料金を支払うという契約をしているからです。あなたのケータイ利用料金は誰が支払っていますか?親などの保護者が支払っていることも多いのではないでしょうか。でも、親などの保護者が支払っているから、自分にはケータイ電話会社との契約は関係ないと思ってはいけません。

通話する場合は通話料金、メールやインターネットを利用するにはパケット料金がかかっています。データのやり取りに利用した料金を、パケットという単位を使って計算していますが、メールやインターネット、SNSやオンラインゲームを利用する場合は、たくさんのパケットを使うことになります。このようなサービスを毎日のように使うと、びっくりするほど高額のパケット料金がかかる場合があります。ケータイ電話会社では、パケットをたくさん利用したい人のための「パケット定額」というサービスもありますから、メールやインターネットをたくさん利用したいのであれば、まずは親などの保護者にきちんと相談し、細かな契約内容について話し合って決めましょう。

3.インターネット上でのお金の支払い方


先の、ケータイサイトで「アバターの衣装を100円で買う」というお話を思い出してください。100円ならおこづかいで買えるから大丈夫、と思ってアバターの衣装を買おうとしたとき、その100円はどうやってサイトに支払えばよいのでしょうか。

コンビニでおにぎりを150円で買おうとしたら、お店の人に150円の現金を渡せばその場でおにぎりが渡されます。でも、インターネットでは現金をそのままサイトに渡すことができませんね。

「キャリア課金」
ケータイサイト(主に<公式サイト>と呼ばれるサイト)のサービスでよく使われているのが「キャリア課金」という支払方法です。キャリアとはケータイ電話会社のことで、「キャリア課金」とは、ケータイの利用料金に、ケータイサイトで利用したサービスの料金を上乗せして支払う方法です。「キャリア課金」はケータイ電話会社によって「ドコモ ケータイ払い(NTT docomo)」「まとめてau払い(au)」「S!まとめて支払い(ソフトバンクモバイル)」などいろいろな呼び方がありますが、いずれにせよ、ケータイ電話さえあれば、その場で「100円払う」という契約をすることができます。

「キャリア課金」による契約は、契約する前に暗証番号を入れなければならないこともあります。そして「キャリア課金」でアバターの衣装を買って、親などの保護者がケータイ料金を支払っている場合は、親などの保護者のところに、毎月のケータイ利用料と一緒にあなたの買ったアバターの衣装代を支払うようお知らせがきます。

ですから、ケータイサイト上で有料のサービスを利用し、「キャリア課金」で払いたい場合は、あらかじめケータイ利用料金を支払っている親などの保護者に相談し、了解を得てから使いましょう。ケータイ電話会社やサイトのほうでも、1ヶ月に使える金額が定められていることがあります。

あらかじめ使っても良い金額や、使っても良いケータイサイトを決めて使えば、約束の範囲内で自分でコントロールしながら契約することができますね。

「電子マネー」
インターネットでお金を支払う方法のひとつに「電子マネー」があります。電子マネーは言葉通り「電子のお金」で、さらに具体的にいうと「お金の価値を持ったデータ」です。これを使って、現金のかわりに「お金の価値を持ったデータ」で支払うことができます。ただ、「電子マネーで支払えます」というサイトでなければ、電子マネーを利用することはできません。

電子マネーにも様々なものがあります。おこづかいで支払うためによく使われているのは、一定金額分をコンビニで購入するタイプです。

使い方は電子マネーを発行している会社によって違いますが、いずれにせよ、あらかじめ買っておいた電子マネーを指示にしたがって使えば、支払いをすることができます。

コンビニで売っている電子マネーは先払いですから、あなたの持っているおこづかいの範囲で買っておくことができますが、買いすぎにはくれぐれも注意しましょう。

「クレジットカード」
インターネットでは、クレジットカードで代金を支払うこともできます。利用者に代わってクレジットカード会社がサイトへの支払いを行い、後にまとめて請求された金額を利用者がクレジットカード会社に支払うという流れが、クレジットカードでの支払い方です。

クレジットカードは、大人で、さらに「契約が守れる信用できる人」のみが持つことを許されています。あなたが、まだクレジットカードを持てないのであれば、残念ですがクレジットカードで支払うことはできません。もちろん親などの保護者や、他人のクレジットカードを勝手に使うことも許されません。

4.インターネットで契約するときに


「消費者」と「事業者」
あなたが「アバターの衣装を100円で買う」「1,000円で仮想通貨(そのサイトで使える専用コインのようなもの)を1000ポイント買う」という契約をサイトとすることにしました。もちろん支払いに対する約束は守らなければなりませんが、その約束は、あくまで契約がフェアに行われた場合に有効なものです。これについて、説明をしていきましょう。

アバターの衣装を100円で買う人、つまり、社会の中のさまざまな商品やサービスを消費する人のことを「消費者」と呼びます。そして、アバターの衣装を提供するサイトを運営する会社など、商品やサービスを提供する側の人達を「事業者」と呼びます。

「消費者」と「事業者」の立場は同じではないため、特に「消費者」と「事業者」との間で結ばれる契約では、ときどき「事業者」に一方的に有利なように、つまりアンフェアに行われてしまう危険性があります。そうなると、アンフェアな契約により「消費者」が一方的に損をしてしまいます。

立場の異なる「消費者」と「事業者」との間の契約をフェアにするために、特に「事業者」においては、守らなければならない法律がいくつか存在しています。「事業者」はこれら「消費者」を保護するために定められている法律を守って、「消費者」と契約するよう義務付けられているのです。

「インターネットで契約するときはここをチェック!」

一方「消費者」においても、自ら損をしないために、契約において注意するべき点がいくつかあります。あなたがインターネット上で何かを買う契約をする際には、以下の点を必ず注意しましょう。

≪≫内は、そのときに「消費者」を保護するために定められた法律の名称です。

【返品の条件・連絡先をチェック!】
一部の商品やサービスを除いて、サイトを運営している「事業者」には、「消費者」が買った商品やサービスを返品できるかどうかと、そのサイトを運営している「事業者」の住所・電話番号・アドレス等の連絡先を表示するよう法律で義務付けられています。

買った後に、その商品やサービスが返品したくなっても困らないように、また、何か問題が発生してもサイトと連絡が取ることができるように、契約内容や表示内容等については事前によく確認しておきましょう。≪特定商取引に関する法律≫

【利用規約の内容をチェック!】
サイトを利用するときに、そのサイト上で「利用規約」が設けられていることがあります。「利用規約」とは、そのサイトを利用するときのルールが書かれたものです。サイトに「利用規約」などルールが書かれたものがあるときは、その「利用規約」を守ることがサイトを利用するための条件になっています。

「どのような被害が発生しても一切責任を負いません」「代金5,000円の支払いが遅れたら延滞金1日につき1,000円加算されます」「不良品であっても交換・返金は一切できません」のような条件があっては、「消費者」との契約においてフェアではありませんね。長くても読み飛ばさず、自分を守るために必ず内容を確認するようにしましょう。

「消費者」が守るべき条件があっても、その中に「消費者」に一方的に不利なものは無効とされる場合があります。 ≪消費者契約法≫

【注文内容に間違いないかをチェック!】
商品やサービスを買おうとして、「注文する」「買う」のような、契約の申込みのボタンをクリックすると、自分が買おうとしている契約の内容を確認するための確認画面が表示されます。本当に買って良いのかどうか、またその契約の内容に間違いないかどうかなどを、もう1度しっかり確認しましょう。買うのをやめるときや、記入内容が間違っていた場合は、商品やサービスの購入画面に戻ることができます。

もし、確認画面が全くなく、間違えてクリックしたものがそのまま注文されてしまった場合、注文するつもりは一切なかったことをはっきりと伝え、その契約が無効であると主張することができます。 ≪電子消費者契約法≫

5.危ない契約のいろいろ


インターネット上には、危ない契約もたくさん存在しています。契約の相手は「事業者」だけでなく「個人」の場合もありますが、危ない契約の相手は、最初から誰かをだますつもりで詐欺のようにワナをはり、引っかかるのを待っているのです。

そもそも相手にだまされたりおどされたりして無理やり契約させられてしまったものは、契約として成り立たないのですが、1度支払ってしまったお金を取り戻すのは大変です。

危なそうだと思ったら、すぐにお金を払うことや商品を渡すことはやめて、信頼できる身近な大人に相談しましょう。

「誰だか分からない相手から商品を買う」
掲示板やSNSのファンサイトで、「チケット売ります」という書き込みを見かけることがあります。手渡しの場合を除き、ほとんどが先に相手にお金を払う「先払い」です。相手も「個人」のことが多いのではないかと思います。

でも、その人は信用できるのでしょうか。お金を払ったら、その商品を渡してくれるという約束を本当に守ってくれるのでしょうか。インターネットは、実際に会うこともなく相手の素性がよくわからないままやり取りができる世界です。相手が誰だかわからないと、約束を守らず連絡が取れなくなってしまう恐れもありますよね。

掲示板やSNSで知り合っただけの人と契約を結ぶ場合は、まず信頼できる身近な大人に相談し、その人が信頼できそうかどうか、過去の取引でトラブルが起きていないかなどを一緒に考えてもらいましょう。

「アイテムや仮想通貨をゲームサイト以外から買う」
なかなか手に入らないレアアイテムや、アイテムを買うための仮想通貨。それを掲示板でやり取りして、持っている人から現金で買うための“ゲームサイトとは直接関係のないサイト”がたくさんあります。このような方法でアイテムや仮想通貨を買うことをRMT(リアルマネートレード)と呼びます。

ここでもやっぱり、「お金を支払ったにもかかわらず、約束のアイテムが渡されない」という詐欺被害にあう人が出ています。

RMTは、多くのゲームサイトでは利用規約において禁止されています。

利用規約はサイトを利用する上でのルールですので、ルールを守らない利用者は違反者としてゲームサイトから追い出されてしまう場合もあります。がんばってレベルを上げたゲームのキャラクターも友だちとのコミュニケーションも、ゲームサイトから追い出されてしまったら一切利用できなくなってしまいます。そうなったら辛いですよね。利用規約はきちんと守り、どんなに魅力的でも禁止されている行動はとらないようにしましょう。

「不正アフィリエイト」
例えば、あなたが利用した覚えがないのに、出会い系サイトなどから突然「料金を払え」という請求メールが届いたとします。これは「不当請求」であり、本来まったく支払う必要はないものです。しかし、ビックリしてしまったあなたは、出会い系サイトからのメールにあった「このURLに紹介してある<公式サイト>に登録すれば免除してあげる」といった内容をうのみにし、書かれているとおりに<公式サイト>に複数登録してしまいました。

しかし、そうやって誘導される先は、登録することで毎月料金が発生する有料サイトがほとんど。その結果、毎月何万円もの料金が「キャリア課金」として、あなたのところにケータイ電話会社から請求されるようになることがあります。

これは、<公式サイト>の広告を出して誘導することでもらえる礼金を目当てに、出会い系サイトがあなたをだます手口です。(リンクを貼り、そこから購入や登録をした件数に応じて広告代が支払われる仕組みを「アフィリエイト」といいます)

このような手口に引っ掛からないようにするには、思い当たらない請求や、不当だと思われるような請求が来たら、すぐに返事や対応をしたり、相手のいいなりになったりするのではなく、信頼できる身近な大人にすぐ相談することが大切です。

6.個人情報を自分で守る


「個人情報をむやみに知らせない」
ゲームサイトやSNSで知り合った人とサイト内で仲良くすることはいいことですが、その人から、あなたの名前や住所、ケータイ番号やアドレス、写真などの個人情報を教えてほしいと言われたり、他のサイトに登録するよう誘われたりしたら、注意してください。

インターネット上だけで知り合った相手が本当に信用できるかどうか分かりません。また、誘われた先が面白そうなサイトでも、そのサイトが信用できるかどうか分かりません。

ですから、インターネットで知り合った相手には、むやみに個人情報を教えないようにしなければなりません。もちろん、あなたの家族や友だちのことを聞かれても安易に教えてはいけません。誘われた先のサイトに個人情報を登録するのも避けましょう。

信用できない相手やサイトに知らせた個人情報は、二度と取り戻すことができません。

その結果、必要のない広告メールや出会い系サイトからのメールが大量に届くようになったり、電話がかかってきたりすることもあります。また、身に覚えのない請求メールが届くようになったり、ストーカー行為を受けたりするようなことも起きています。それをきっかけに次々と新たなトラブルに巻き込まれてしまう危険性があるのです。

インターネットは顔や本当の姿が見えない世界です。あなたの個人情報が知らないところで悪用されたり、別の人があなたになりすましたりして悪いことをするかもしれません。そうしたら、もっともっと困ったことになってしまいます。

個人情報だけでなく、サイトに登録しているIDやパスワードのような情報も、絶対に他人に知らせてはいけません。あなたの持っているアイテムや仮想通貨を全部盗まれてしまったり、勝手に高額なサービスを利用されたりしてからでは、取り返しがつきません。

また、良く知るサイトからと思われるメールが届いて、記載されているURLにアクセスして何らかの手続きをするよう求められても、すぐに応じないでサイトに確認しましょう。そのメールがサイトからのものではない可能性もあります。安易に手続きをおこなってしまうと、あなたのIDやパスワードが誰かに盗まれて悪用されるかもしれませんから。

「無料だと思って登録したサイトから登録料を請求された」

ゲームサイトやSNSで知り合った人から教えられたり、広告メールなどで「無料」と書いてあったサイトに登録したりすると、後から「登録料を支払ってください」と請求されることがあります。

契約を成立させるには、お互いに「売ります」「買います」の合意が必要ですから、「登録料が必要です」という表示がないために無料だと思って登録した場合は、後から登録料などの料金を請求されてもすぐに支払いに応じる必要はありません。

また、登録した先のサイトから「登録料金を払わないと自宅にとりに行く」「退会するには連絡してください」というメールが届くこともありますが、あわてて連絡を取らないようにしてください。

このとき、「退会の手続きのために名前や学校名を知らせてください」など、個人情報を得るための仕掛けをしてくることもありますが、絶対に知らせないようにしてください。さらに請求が続いたり、おどされたり、いやがらせを受けるたりすることもあります。「おどせば、こっちの言うことを聞く人」と思われたら、いい「カモ」にされてしまいます。

どんなことがあっても、知らない相手や信用できないようなサイトには、個人情報を知らせないということが大切です。

「サイトに登録するときに確認」
ゲームサイトなどを利用したいとき、そのサイトに登録しても大丈夫かどうか、個人情報を知らせても大丈夫かどうかの判断の基準のひとつとなるのが、サイト上で公開している「個人情報の取扱い」や「プライバシーポリシー」の内容です。「利用規約」のなかに書かれていることもあります。まずは、このようなページがあるかどうかを確認しましょう。

ほとんどのサイト事業者は、あなたからもらった個人情報の管理に関する法律(個人情報の保護に関する法律=個人情報保護法)に基づく義務を負っています。この法律を守っているサイト事業者であれば、基本的にこのようなページを用意しています。

ここには、まず、あなたからもらった個人情報を、サイトがどのような目的で利用するか、その利用目的が書かれています。特に、登録した個人情報が、他のサイトにも同時に登録されるような場合は、そのことが具体的に書かれていますので確認してください。

また、個人情報を削除して欲しい場合や、間違って登録されている個人情報を変更して欲しい場合に、どこに連絡すればよいか、どうしたらよいかも書かれています。

もし、利用目的が具体的に書かれていないサイトであれば、登録を避けるのが安全です。

7.インターネットの広告を知ろう


「広告メールと迷惑メール」
あなたがサイトに登録したり買い物をしたりすると、そのあと、そのサイトやお店からいろいろなお知らせメールが届くようになることがあります。これは、あなたが登録や買い物をするときに「お知らせメールを送ってもいい」というチェック項目にOKを入れているから。お知らせメールとは、主にサイトやお店からの広告メールです。

広告メールを送るのに、どうして前もってあなたからのOKが必要なのでしょう?それは、法律(特定商取引に関する法律・特定電子メール送信法)において、サイト運営者はメールを送ることについてOKをもらわない限り、利用者に対し広告メールを送ってはいけないことになっているからです。

逆に言えば、あなたが「メールを送ってもOK」としなかったサイト、「送らないで」としたお店から広告メールが届いた場合は、法律に違反したメールの可能性があります。

ですから、あなたの許可なしに届いた広告メールは、法律を守らないような相手から届いているわけですから、迷惑メールですね。迷惑メールは読まずに捨てるか、無視したほうがよい、ということになります。

そのような迷惑メールを見て、ついつい面白そうだからといってメールからサイトにアクセスして登録してしまうと、個人情報をとられて、自分が欲しくもないメールがもっと届くようになったり、個人情報が悪用されたりしてしまう可能性もあります。

一度「メールを送ってもOK」と登録したとしても、後から、もうメールはいらないと思ったときは、サイトからの広告メールを止めることもできます。サイトから届く広告メールには、広告メールを止める方法も書かれているはずですので、その手続きをすれば、サイトからの広告メールは止まります(重要なお知らせは届きます)。

でも、誰が送ってきているのか分からないような迷惑メールの送信元に「今後は送らないで」と言っても、効果があるかどうかわかりません。

それどころか、自分から迷惑メールの送信先に連絡を取ることで、かえってアドレスが使われていることを知らせてしまい、「ちゃんと使われているアドレス」として、悪質な名簿業者などにもアドレスが流されてしまう可能性もあります。すると、もっとたくさんの迷惑メールが届くようになり、「配信停止には本人確認が必要」と要求されさらに詳しい個人情報を取ろうとされるなど、どんどん危険が増してしまうこともあります。

迷惑メールを受け取らないようにするためには、ケータイ電話会社の迷惑メール対応サービスを利用することもできます。ケータイ電話会社のサイトで確認してみてください。

「サイト上の広告」
インターネットには、たくさんの広告が出ています。無料で使えるサービスやゲームを提供しているサイトは、別の会社の広告を出して、その広告を利用者に見てもらうことで広告主(スポンサー)からお金をもらうことにより成り立っていることも多いのです。

インターネット上の広告の特徴は、バナー広告といって「クリックすると直接スポンサーのサイトに飛べる」というものです。

ところで、そのサイトに訪れた全ての人に同じバナー広告が出ているとは限らないことを、知っていますか? 利用者がケータイ電話会社やサイトに登録した年齢や性別によって、サイト上に掲載される広告が異なっていることがあります。

未成年者と大人、20歳代と60歳代、女性と男性では、それぞれ適する広告や興味のある内容の広告が異なるはずですから、それぞれにあわせた広告が表示されていることもあります。このようなところでも、登録した個人情報が利用されています。

「キーワード広告」
何かを調べようと検索サイトを利用するとき、検索サイトに入力した言葉に応じて、検索結果と一緒に表示される広告を「キーワード広告」「キーワードターゲティング広告」と呼びます。

このタイプの広告で注意したい点があります。サイト側は、その指定した言葉用に用意した広告スペースを販売するだけなので、表示されたサイトの内容や、その会社がやっている仕事の中身まで細かく審査しているとは限りません。もちろん、ちゃんと審査しているサイトもたくさんありますが、検索サイト上に表示されたスポンサー先に飛ぶ場合は安心せず、登録や買い物など利用する前に、内容を改めてきちんと確認することが必要です。

リンク先にあるリンクの、そのまた先のリンク先にあるサイト‥‥となれば、もう、もとのサイトとは全く別の世界かもしれませんよ。

「懸賞サイトの注意点」
インターネットには、サイトに会員登録すれば、いろいろな懸賞を紹介してもらえて応募できる「懸賞サイト」や、サイトから送られてくるスポンサーのメールを見てクリックや登録をするとポイントが貯まり、貯めたポイントの量に応じてプレゼントやお金がもらえるという「おこづかいサイト」などがあります。

このようなサイトにいったん登録すると、毎日、たくさんの広告メールが登録したアドレスに届くことになります。

でも、中には、こまめにポイントを貯めても換金してくれない、退会しても広告メールが止まらない、知らないサイトからもメールが届くようになる、不当請求がなされる、というトラブルもあります。

最初から“個人情報を取ることが目的”のサイトもあるかもしれません。

このような「懸賞サイト」や「おこづかいサイト」に登録する場合は、登録した個人情報などがどのように利用されるのか、「個人情報の取扱い」や「プライバシーポリシー」で利用目的を必ず確認するようにしてください。危なそうなサイトには登録しないようにね。

8.困ったときには


ここで紹介したような内容で、もし困ったことが発生してしまったときは、まずは親などの保護者や身近な大人に相談しましょう。特にあなたが未成年者で、お金の支払いや契約に関する内容だった場合は、友だちではなく大人の協力が必要です。

本当は契約したくなかったのに、無理やり契約させられてしまったような場合でも、解決方法を考えることができます。

そのとき、あなたに必要なのは、ありのままを包みかくさず正直に、それまでに起こったことを話すことです。「叱られたくない!」という思いから、黙っていたほうがいいと考えるかもしれませんが、それではちゃんとした解決ができません。一時的に叱られることはあるかもしれないけれど、1人で悩まず、こっそり何とかしようとせずに、まずは大人に相談することを考えてください。

また、消費者として受けたトラブルを相談するための窓口もあります。あなたが住んでいる都道府県や市区町村には「消費生活センター」という相談の窓口が必ずありますから、調べて、そこに相談することもできます。相談はすべて無料で、あなたが相談したことは誰にも分かりません。親などの保護者と一緒に相談しても良いかもしれませんね。

【まとめ】
* 契約は慎重に良く考えてから!有料のサービスはあらかじめ使う金額を決めておこう。
* 危ない相手、不安を感じる相手とは取引ややり取りをしないように気をつけよう。
* サイトを利用する前に、広告の内容や利用規約をじっくり読んで判断しよう。
* 個人情報は他人にむやみに教えず、サイトに登録する際は利用目的を確認しよう。
* 困ったときには、信頼できる大人に相談しよう。

9.リンク集


「相談窓口」
* 全国の消費生活センター
http://www.kokusen.go.jp/map/

* 一般社団法人ECネットワーク
http://www.ecnetwork.jp/
モバイル版
http://www.ecnetwork.jp/mobile/

* 総務省電気通信消費者相談センター(インターネットや携帯電話などの通信サービスに関する相談窓口)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/madoguchi/tushin_madoguchi.html

* 経済産業省消費者相談窓口
http://www.no-trouble.go.jp/

* 迷惑メール相談センター
http://www.dekyo.or.jp/soudan/

「お役立ちサイト」
* 消費者庁消費者教育ポータルサイト
http://www.caa.go.jp/kportal/index.php

* 消費者庁個人情報保護
http://www.caa.go.jp/seikatsu/kojin/


ケータイ・インターネットの歩き方5【情報発信の仕方編】


ケータイ・インターネットの普及は、いつでも、どこでも、誰でも、気軽に情報発信することを可能にしました。ケータイを利用している全ての人が簡単にできるからこそ、情報を受け取る相手(=読み手)の気持ちを考えながら、正しく情報発信をする力を身につけることが大切です。

誰かを傷つけたり、読み手に誤解を与えたりするようでは、情報発信力不足。「誰に」「何を」「どうやって」発信すればいいのか、その際、どんなことに気をつけなければいいのか等について、一緒にじっくり紐解いていきましょう。

1.「誰に」情報発信するか


情報発信するときに忘れてはならないのは、読み手の状況や気持ちをふまえること。友だちや家族、それに不特定の多くの人たちへの発信について考えてみましょう。

(1) 仲の良い友だち1人に対して
親友とのメールのやり取りように、読み手が仲の良い友だち1人だけの場合なら、いつものおしゃべりと同じような感覚で大丈夫。ただし、あなたの都合のいいタイミングで発信しているわけですから、相手がすぐに返せない状況かもしれないということは常に意識しておきましょう。あなただって、すぐに返せないときがあるのと一緒です。

(2) 仲の良い複数の友だちに対して
仲良しのメールアドレスを複数並べて、一度に連絡をすることもありますよね。そんなときは、送る人“全員”が読むことを考えて、書く内容や言葉づかいに気を配るようにしましょう。たった一人でもあなたの言いたいことがうまく伝わらないと、みんなのコミュニケーションがギクシャクしてしまうことだってあります。

ちなみに、一度に連絡したい人の中に、お互いのメールアドレスを知らない人がいる可能性がある場合は「BCC」を使って送信します。BCCは、受け取った人には「送り先が見えない」送り方なので、個人情報を無断で教えてしまうというルール違反の問題は生じません。送り先がみんなに見える形で送られる「TO」や「CC」は、送り先の全員が、自分以外の宛先メールアドレスを全て知っているときにだけ使います。電話番号やアドレスの変更を知らせる一斉メールなどを送る際にうっかりしがち、くれぐれも気をつけましょう!

(3) 家族に対して
家族とメールをする場合は、友だち以上に短い言葉でも通じる用事が多いと思います。でも、きちんと伝わらなければ大変な心配をかける可能性もあります。たとえ短い文でも、わかりやすく丁寧に書くようにしましょう。例えば、電車が止まって帰りが遅くなりそうときは、今どこなのか、どういう状況なのか、誰かと一緒なのか一人なのか、といったことをしっかり連絡しましょう。「電車、止まっちゃった~(T_T)」だけでは、状況がよくわからず心配がつのります。家族は、あなたの安全のためにケータイを持たせてくれているのですから、不安にさせない連絡を心がけましょう。

(4) 不特定多数に対して
友だちでも家族でもなく、不特定多数の人に見て読んでほしくて情報発信することもあります。この場合、メールではなくブログやプロフ、コミュニケーションサイトなどを使った情報発信になりますね。

この場合に気をつけたいのは、たとえパスワードで鍵がかかっていても、友だちや友だちの友だちなどのメンバー限定であっても、実際には公開されているサイトとあまり変わりがないと思っておくべきだということ。中身を他のサイトでコピーされるという可能性は必ずあるのです。いい人、悪い人、親切な人、意地悪な人、表面的にはいい人でも見えないところで悪用しようとしている人など、いろんな人が見る可能性があることを意識しなければいけません。「この内容、万が一コピーしてばらまかれたとしても大丈夫?」と公開前に読み返すような用心も、サイトでの情報発信には大切なことなのです。

2.「何を」「どうやって」情報発信するか


1では、情報を届ける相手が「誰」なのかという視点から、相手の状況や気持ち、ネットの向こう側にいる読み手への用心など、情報発信の際に気をつけたい点をお話ししました。次は、「何を」「どうやって」発信するかについて学びます。

やってはいけない情報発信の例文をもとに一緒に考えてみましょう。

(1) 自分のことをプロフで
自分自身のこと(自己紹介)を情報発信する場合、よく「プロフ(=プロフィールサイト)」が利用されます。「プロフ」も、ブログやコミュニティサイトの「プロフィール」欄も、個人を特定できる情報を書かないのが原則です。

次の例には本名やメールアドレス、住所や電話番号といった直接的な個人情報は書かれていませんが、あまりいい発信内容とはいえません。何がどうダメなのでしょう?

-+-+-+-+-+-+-+-+-
ニックネーム:あいこりん
性別:女性
アイドル大好きな○○中学2年 (´,,・ω・,,`)???
ファミレス △△店や ファストフード ×××駅前店に出没
同じクラスのSAKI、B組のAYAKA、らぶ☆
-+-+-+-+-+-+-+-+-

誰もが気づくのは顔写真です。それ以外にも、本名(名前)が予測できるニックネーム、学校名、よく行く場所、クラスメイトの名前などが並んでいます。これらの情報があれば、学校やお店の近くで待ち伏せし、顔を確認して「あいこちゃん?B組のあやかちゃんがケガをして動けないんだけど、ちょっと来てくれる?」という風に声をかけることも可能です。個人情報を悪用する人たちの中には、連絡先を売買して儲ける人だけでなく、その人に危害を加えようとする人もいるのですから、あなた自身を守るためには、公開前に読み返して「知らない人でもその情報だけで声をかけられる」かどうか確認するクセをつけましょう。もちろん、危ないと感じたら書き直すこと。

趣味や読んでいる本、好きな食べ物やタレントさん、よく見るテレビ番組、将来の夢など、個人を特定できない情報であなたのことを表現するのなら大丈夫です。

(2) 学校のことや友だちのことをメールで
仲の良い友だちとのメールは、学校でのできごとや共通の友だちの話題が多いと思いますが、何を伝えたいかがちゃんと分かるように書きましょう。相手への思いやりさえ忘れなければ自由にやりとりしていいのですが、こんな内容はいけません。

-+-+-+-+-+-+-+-+-
ねぇねぇ、英語の○○先生ってE也をひいきしてる気がしない?
E也ってハーフでイケメンだし、○○先生の好みだったりして☆(^ε^)
E也も英語得意だから、当てられると喜んでるし、まじむかつく!
-+-+-+-+-+-+-+-+-

先生や友だちの悪口や陰口、誰かを困らせたりおとしめたりするような「うわさ話」や「作り話」などは書かないようにしましょう。これは、メールに限らず全てのネットを使った情報発信で守りたいこと。特にメールは、相手が消さない限り送った文章が記録としてずっと残る、簡単に転送できる、という点で注意が必要です。

また、メールはストレスを増幅させてしまうこともあるので、どうしても、もやもやしたストレスが抜けないときは、仲の良い友だちと一緒にいるときのおしゃべりで発散しましょう。会えないときは、電話で会話するだけでも気持ちが軽くなります。

(3) 日常のできごとをブログで
身近に起きたこと、感じたことなどを、日記のように書いて情報発信するのに適しているブログ。学校や塾でのこと、友だちのことなどを書くことも多いと思いますが、学校や塾や人の名前ほか個人が特定できる情報や、悪口、うわさ話などを書かないようにするのは、(1)(2)でそれぞれお話したとおりです。たとえふざけ半分で書いたとしても、それがきっかけで先生や友だちが傷ついたり,いじめの原因につながったりするかもしれません。誰かに迷惑をかけないか、誰にもいやな思いをさせることはないか、公開メディアで発信するときは考えなければいけません。

また。ちょっとしたいたずら心で書いたことから、事件やトラブルが起こってしまえば、あなたは責任を問われます。たとえば‥‥

-+-+-+-+-+-+-+-+-
ネットで調べ物をしていたら、爆弾の作り方を発見っ!
今度の日曜日、材料を買い出しに行って○○公園で実験するヨ。。
興味のある人、お昼過ぎに○○公園に集まれ~(^^)\
-+-+-+-+-+-+-+-+-

これは単なる例えですが、読んだ人がリンクを貼ったり転送したりする可能性や、警察に通報する可能性すらあります。また、パスワードで鍵がかけてあるブログや許可した人しか読めないページだとしても、心配した友だちが先生やお母さんに話して大騒ぎになるかもしれません。たとえ匿名でも、事件性が高ければ警察は誰が書いたかを特定します。そのため、実際にやるつもりがなくても、こういった愉快犯的書き込みや犯罪予告で書類送検されたケースも少なくないのです。「みんなが見てる」「コピーや転載ができる」ことを肝に銘じて、誰に読まれても問題ない内容や書き方を心がけましょう。

(4) 思ったこと、感じたことをリアルやつぶやきで
毎日の生活の中で思ったことを、自分のメモ風に気軽に発信できるリアル(リアルブログ)。最近は短文のつぶやきを投稿できるサイトを使う人も増えましたが、いずれも常に「誰かに見られている・読まれている」ことを意識しなければいけません。

それなのに、飲酒や喫煙などを「大人びてカッコイイこと」のように発信する人もいれば、万引きやカンニングなどを自慢げに発信する人もいます。これらはそもそもやってはいけないことですから、そのような情報を発信した結果、停学処分や大会・試合への出場停止処分といった、取り返しがつかない事態を招いてしまっています。

-+-+-+-+-+-+-+-+-
○月×日
親戚みんな集まって、おじいちゃんのお祝いなう。
みんなが飲むから、私もビールで乾杯♪
やっぱり苦くてあんまおいしくなかったけど・・・ww
-+-+-+-+-+-+-+-+-

本当は“グラスを持って写真を撮っただけ”だとしても「飲んだ」と書いてしまえばアウト、「飲んだ」と書かなくても、このような写真があれば必ず誤解されるでしょう。

リアルやつぶやきは、あまりの気軽さに「言わなければよかった」と後悔することをうっかり書いてしまいがち。「他人に迷惑をかけること」「他人に嫌な思いをさせること」を書かないのがインターネットのお行儀(モラル)ですが、「自分がダメージを受けること」にならないよう気をつけるのも、重要なポイントです。

3.表現を工夫する


「誰に」「何を」「どうやって」情報発信するかを理解できたら、次は表現方法についてです。相手に直接届けるメールと、インターネット上で読んでもらうブログ・プロフ・リアル・つぶやき等では、メッセージする内容は異なりますが、伝えたいことが「誤解されることなく」「正しく」読み手に伝わってほしいという思いは一緒です。では、どんな工夫をすればいいのか、何に気をつけたらいいのか、ここで考えてみましょう。

(1) 見やすい・読みやすい
メールでもネットへの書き込みでも、ダラダラとつながった長い文章は見た目が悪いだけでなくとても読みにくく、大事なことが埋もれてしまって伝わりにくくなります。

長くなりそうな場合は、文末で改行をしたり、行間をあけたりして見た目を整えるだけで、かなり読みやすくなります。矢印や記号などを使うことで、文章全体が見やすくなる場合もあります。自分で読み返してみて、見やすい・読みやすい体裁になっているように工夫してみましょう。

(2) 伝わりやすい
どんな文章でも同じで「誰が」「いつ」「どこで」「何を」「どうしたのか」といったように5W1Hを意識して書くと、あなたのメッセージが伝わりやすくなります。また、先に結論をはっきりと書いて、次にその理由や背景を書くようにすることも、言いたいことが伝わりやすい情報発信方法と言えます。

あなたの個人的な考えや予想、あるいは想像を伝えたいときは、「私は○○だと思う」と書いたり、「あくまでも個人的な意見だけど」と断り書きを入れたりして、それが「一般論ではなく発信者の見解」だということがきちんと伝わるようにしましょう。

(3) わかりやすい
読んだり見たりした相手にあなたからの情報を理解してもらうには,わかりやすい内容でないと困ります。うまく情報が伝わらず、ほめたつもりが逆に受け取ってしまったり、冗談のつもりが冗談で伝わらなかったりする場合があるからです。あなたがわかりにくい情報をもらったら困るように、相手もよく分からない情報をもらったら判断に困ります。短すぎる言葉、主語や述語が混乱するほどの長文(例:句読点で延々つながった長い文章)等は避け、意味が分かりにくい言葉や、2通りにも3通りにも受け取れる表現を使ったりしないように心がけしましょう。

また、相手が仲の良い友だちの場合は、文字だけでは伝わらない気持ちを「絵文字」や「顔文字」を使って表すことも効果的かもしれません。仲の良い友だちだから短い言葉でもわかるだろうと思って送ってしまったメールが、トラブルの原因になることもあります。親しい仲でも油断は禁物、気をつけましょう。

(4) 知らない人や目上の人に対しての言葉づかいや気配り
メールやブログへのコメント等で質問するときもあるでしょう。相手が良く知らない人や目上の人の場合、丁寧な言葉づかいで文章を書きましょう。例えば調べ学習の問い合わせをする際は、「はじめまして。私は中学○年生の○○といいます。今、学校でお米の販売の仕方について調べています。お忙しいところ申し訳ありませんが、いくつかお聞きしたいことがあるので・・・」と言ったような出だしで作文するとよいでしょう。学年を書くのは、相手が、どの程度詳しく話せばいいかを判断するのに参考になるから。こういう、ちょっとした気配りも大切です。

また、あなたの都合で問い合わせをしているのですから、返事がなかなか来なくても気長に待ちましょう。期日があるなら「○月○日の×時ごろまでにお返事をいただけるとうれしいです。」と書くのが礼儀で、それまでに来なかったら別の手段を考えましょう。これも見えない相手への気配りです。ブログ等の場合、きちんとした丁寧な文章で書けば、親切な読者の人が代わりにアドバイスしてくれるかもしれませんよ。

4.どの機能を使って情報を伝えるか


ケータイ・インターネットでは、ケータイの多彩で便利な機能を使って、さまざまな情報を発信することができます。ここでは、いくつかの機能を使うときに注意することについて考えてみましょう。

(1) 文字で伝える場合
文字で伝えたいときには、メールやさまざまなサイトへの書き込みを使うと思います。文字だけでは感情や真意が伝わりにくいこともありますから、これまで学んできたように、文章表現を工夫しましょう。絵文字や顔文字で気持ちを伝えることも良いでしょう。

書き込みをする場合は、不特定多数の人に見られてもいい内容・表現・言葉づかいを忘れてはいけません。

(2) 写真で伝える場合
写真で伝えたいときには、メール、掲示板、プロフ、ブログなど、いくつもの方法がありますが、いずれにしても写真の中身に気を付けましょう。たとえ一緒に写っている友だちに許可をもらっていたとしても、一度送ったり載せたりした写真は、取り戻すことも無かったことにすることもできません。データは簡単にコピーや転送・転載ができるのです。十分に気を付けましょう。

また、レストランで料理を写している人をよく見かけますが、本来、許可なく撮影するのはマナーに反する行為です。お店に並んでいる商品を無断で写そうとして、店員さんに叱られた経験を持つ人もいるはず。「撮ってもいいですか?」「ネットで紹介してもいいですか?」とお店の人に声をかける、シャッター音が耳障りになるような静かな場所では遠慮するなどの心づかいが大切です。

(3) 文字と写真を組み合わせて伝える場合
当然、気をつけたいことは(1)と(2)の両方になります。文字情報と写真情報が合わさると、より具体的でわかりやすくなる半面、『2.何をどうやって発信するか』でもお話したように「うっかり」がトラブルや危険につながる可能性も大きくなります。

文章と写真の中身をチェックすると共に、文字だけにしたほうがいいか、写真も一緒のほうがいいのか、しっかり考えてから発信するようにしましょう。

(4) 動画で伝える場合
動画をメールで送ることはあまりないと思いますが、送るときは写真を送るときと同じかそれ以上に中身に気を付けましょう。動画は写真よりもさらに様子や状況が相手に伝わりやすくなるので、良い内容なら問題ないですが、悪い内容なら取り返しのつかないことになってしまいます。自分たちが映した動画ではなくても一緒です。ネットで見つけた残虐な動画を友だちに送ってしまい、それを見た子がショックで精神的なダメージを負ってしまったケースも実際にあります。くれぐれも、注意してください。

また、若い人たちに人気の動画投稿サイトに投稿するときにも、映っている人はみんな投稿をOKしているのか、投稿しても問題ない内容なのか、誰かに迷惑をかけたり嫌な思いをさせたりしないか、著作権などの権利は大丈夫なのか、といったことを十分に考えてから投稿しましょう。(詳しくは、ケータイ・インターネットの歩き方3「著作権編」をご覧下さい。)

5.最後に


ケータイ・インターネットを利用すれば、いつでも、どこでも、誰でも簡単に情報を発信することができます。でも、あなたの伝えたいことを相手によりよく伝えるには、これまで学んできたように、相手の状況を踏まえ、何をどのように発信するかを考えることがとても大切です。

スマートフォンが登場して、より便利に、より幅広い用途に活用できるようになったケータイ・インターネット。安全に賢く活用できるか、その逆になってしまうかは、あなた次第です。これからもケータイ・インターネットで相手との人間関係を広めたり深めたりしていけるように、人生のプラスに使えるように、ここで学んだことを実践していってください。